相続する人・される人が知っておきたい
不動産相続の基礎知識・チェックリスト
- ホーム
- 相続する人・される人が知っておきたい不動産相続の基礎知識・チェックリスト
知っておくべき相続の基本知識と取り組むべきこと
相続とは、自身の財産を次世代に残す場合や、親の財産を受け継ぐ場合など、誰もが関わる可能性のある大切な出来事です。その際に家族や親族間での争いを避けるためには、あらかじめ相続について正しく理解しておくことが重要です。ここでは、不動産相続の基本的な知識や手続きの流れに加え、相続登記の義務化など役立つ最新情報をご紹介します。
相続の基礎知識
相続とは?

相続とは、人が亡くなった際に、その人が所有していた財 産や権利・義務を家族などが受け継ぐ制度を指します。この仕組みにおいて、亡くなった人は「被相続人」、財産などを引き継ぐ人は「相続人」と呼ばれます。相続に関する基本的な取り決めは民法によって規定されており、これを総称して「相続法」と呼ぶこともあります。相続法では、次のような大切な内容が定められています。
-
01誰が相続人となるのか
-
02どのような財産が
遺産として扱われるのか -
03被相続人の権利や義務が
どのように引き継がれるのか
これらの規定によって、相続手続きは公正でスムーズに進められるよう仕組み化されています。相続は家族にとって大切な節目であるため、法律に従って正しく手続きを行うことが何より重要です。
Pick up不動産登記制度の抜本的改正と資産管理の重要性

不動産登記法の大改正は、単なる手続きの義務化ではありません。皆様の大切な資産価値を維持し、次世代へ円滑に引き継ぐための「資産管理の再定義」といえます。特に重要な3つのポイントについて、実務的な観点から深く解説します。
1. 相続登記の申請義務化(2024年4月1日施行済)
相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をすることが法律で義務付けられました。正当な理由なく申請を怠った場合、10万円以下の過料(ペナルティ)が科される可能性があります。
ただし、次のような「正当な理由」がある場合には、過料の対象外として認められるケースがあります。
| 遺産や遺言をめぐる争いがある場合 | 病気など健康上の事情がある場合 | ||
|---|---|---|---|
| 遺産や遺言をめぐる争いがある場合 | 遺産の範囲や遺言の有効性について相続人間で争っている | 病気など健康上の事情がある場合 | 申請を行うべき人が重い病気で手続きが困難 |
| 安全上の事情がある場合 | 経済的に困難な場合 | ||
|---|---|---|---|
| 安全上の事情がある場合 | 申請者がDV被害を受けており、 生命や心身に重大な危険が及ぶ可能性がある |
経済的に困難な場合 | 相続登記に必要な費用を負担できない状況にある |
| 相続人が複数いる場合 |
|---|
| 必要な書類や資料を集めるのに時間を要している |
🚩 実務における重大なリスク: 「数世代にわたる未登記」がもたらす資産価値の喪失
1放置するほど「売れない不動産」へ
本改正は施行日より前の相続についても遡って適用されます。登記を放置し、相続が重なる(数次相続)と、法定相続人が数十名に膨れ上がり、実質的に売却や活用が不可能な「塩漬け不動産」化してしまいます。
2想汲のアドバイス
相続相談窓口では、複雑な家系図の整理から権利関係の解消まで、売却出口を見据えたトータルサポートを提供します。手遅れになる前に、まずは現状の権利関係を整理しましょう。
2. 所有不動産記録証明制度(2026年2月2日施行済)
法務局に対して、亡くなった方が名義人となっている全国の不動産を一覧で出力し証明する新制度です。これまで困難を極めていた「全財産の把握」に革命的な利便性がもたらされました。
💡 戦略的な資産活用へのメリット: 「隠れた負債」の早期発見と「攻めの資産仕分け」
1資産の「見える化」がトラブルを防ぐ
相続人が把握していなかった遠方の山林や古い借地など、意図しない「負の遺産」の漏れを防ぐことができます。
2想汲のアドバイス
資産の全体像を早期に把握することは、相続税納税資金の確保や資産の組み換えを戦略的に進める第一歩です。プロの視点で「持っておくべき資産」と「早期に売却すべき資産」を選別し、価値ある資産を次世代へ繋ぎます。
3. 住所・氏名の変更登記の義務化(2026年4月1日施行済)
お引っ越しやご結婚等で住所・氏名に変更があった日から2年以内に、変更登記の申請をすることが義務付けられました。正当な理由なく申請を怠った場合、5万円以下の過料の対象となります。
⚠️ 不動産取引への実務的影響: 「取引停止」のリスクを回避する事前の権利整備
11文字の不一致が、売却のチャンスを奪う
不動産の売却や銀行融資の際、登記簿上の住所と現住所が1文字でも異なれば、原則として取引を実行することはできません。
2想汲のアドバイス
2026年の義務化以降、法務局によるチェックはより厳格化されます。いざという売却の好機を逃さないよう、また将来の余計な取引コストを抑えるためにも、変更の都度、最新の情報に更新しておくことが資産管理の基本です。
認知症の方は、判断能力が不十分とみなされる場合、不動産に関する契約を結ぶことはできません。

認知症を発症すると、医師から「判断力や認知機能の低下」と診断され、民法上その状態で行う契約は無効とされます。もちろん、不動産の売買や賃貸借契約なども例外ではありません。そのため、認知症によるリスクを見据えて、将来の財産や相続に備えておくことが重要です。日本では65歳以上の約6人に1人が認知症を発症しているといわれています。万が一、財産を持つ方が認知症になった場合、次のような手続きができず、遺産分割協議の場で相続人同士の争いに発展する可能性があります。
認知症でできなくなる大切なこと
| 預金の引き出しや解約 | 契約に関する手続き | ||
|---|---|---|---|
| 預金の引き出しや解約 | 自分名義の口座から自由にお金を動かせなくなる | 契約に関する手続き | 保険やローン、リフォームなどの契約ができなくなる |
| 不動産の売買 | 相続税対策 | ||
|---|---|---|---|
| 不動産の売買 | 自宅や土地を売ったり貸したりできなくなる | 相続税対策 | 贈与や節税のための手続きを進められなくなる |
| 遺言書や遺産分割の検討 |
|---|
| 有効な遺言書を作成したり、相続の話し合いに参加できなくなる |
財産を持つ方が認知症と診断された場合でも、「成年後見制度」や「家族信託」を利用すれば、不動産に関する契約を進めることができます。
相続手続きの流れと必要な準備
- STEP 01できるだけ早く~
7日以内 -
- 死亡届を市区町村へ届け出る
- 各種口座や公共料金の解約・名義変更を行う
遺言書を確認する
相続手続きを円滑に進めるには、まず遺言書が存在するかどうかを確認することが重要です。遺言書は一般的に、自宅や銀行の貸金庫、法務局、公証役場などで保管されています。もし遺言書が見つかった場合は、速やかに家庭裁判所へ提出し、検認の手続きを受ける必要があります。勝手に開封してしうと、5万円以下の過料が科される可能性があるため注意が必要です。検認は、相続人に遺言の存在と内容を伝えるとともに、遺言書の形状や内容を明らかにし、偽造や改ざんを防ぐ役割があります。ただし、検認の対象となるのは被相続人が自ら作成・管理していた「自筆証書遺言」に限られます。公正証書遺言や、法務局で保管されている自筆証書遺言については検認は不要です。
- STEP 0210日以内
-
- 「年金受給権者死亡届(報告書)」を提出する
相続人を決定する
相続を進める前には、まず相続人を確定することが欠かせません。もし相続手続き完了後に相続人の存在が判明した場合、遺産分割協議をやり直さなければならなくなります。さらに遺言執行者が選任されている場合は、全ての相続人に財産目録を交付する義務があるため、相続人の確定は必須といえます。相続人を正しく把握するためには、被相続人が誕生してから死亡に至るまでの戸籍謄本をすべて調査する必要があります。仮に被相続人に離婚歴があり、前配偶者との間に子どもがいた場合も、戸籍にその事実が記載されているため、見落とす心配はありません。ただし、戸籍謄本を漏れなく収集する作業には多くの労力と時間を要するため、弁護士へ依頼することも有効な方法のひとつです。
- STEP 0314日以内
-
- 「国民健康保険被保険者証」を返却する
- 「介護保険被保険者証」を返却する
- 「世帯主変更届」を提出する
相続財産を把握・確定する
(財産目録を作成する)相続人が確定した後は、相続財産の調査を行う必要があります。相続財産には、現金や預貯金、有価証券、土地や建物など、金銭に換算できる資産が含まれます。その一方で、住宅ローンの残債や固定資産税、社会保険料などの債務も相続財産に含まれるため注意が必要です。これらの資産や負債に漏れがあると、遺産分割や相続税の申告をやり直す事態につながります。調査の結果を財産目録として整理しておけば、遺産分割協議を進めるうえで大切な資料として役立ちます。
- STEP 043ヶ月以内
-
- 単純承認・相続放棄・限定承認のいずれかを選択する
- 相続放棄や限定承認を選んだ場合は、期限を延長する
- STEP 054ヶ月以内
-
- 被相続人の所得税を準確定申告する
遺産分割協議を行う
遺言書が存在しない場合には、被相続人が残した財産の分け方について、相続人全員で協議を行う必要があります。この話し合いを遺産分割協議と呼び、すべての相続人が参加しなければ法的に有効とは認められません。協議の内容は遺産分割協議書として書面に残すことで、後々の相続人間の争いを防ぐことができます。法律上、遺産の分け方に期限は設けられていませんが、相続税の申告時には遺産分割協議書が必要となるため、それまでに手続きを完了させておくことが望ましいでしょう。
- STEP 0610ヶ月以内
-
相続税を申告、納税する
相続税の申告は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内に行う必要があります。提出先は、被相続人の住所地を管轄する税務署です。もし申告を怠ると、無申告加算税や延滞税といった追徴課税を受ける可能性があります。相続税の申告にあたっては、以下の書類を準備することが求められます。
- 戸籍謄本
- 遺産分割協議書の写し
- 相続人すべての印鑑証明書
- 残高証明書
(預貯金、借入金など) - 支払証明書
(生命保険金、退職手当金など) - 不動産の登記簿謄抄本
(登記事項証明書)と地形図 - 固定資産税評価証明書
相続税の申告を済ませた後は、納税手続きを行います。納付にはいくつかの方法があるため、その中から自分に合ったものを選択すると良いでしょう。
- インターネット
- クレジットカード
- 税務署または金融機関の
窓口
Pick up茨木市・高槻市・
豊中市に強い
相続のご相談なら
相続相談窓口へ

相続相談窓口は、茨木市を拠点に、高槻市・豊中市など幅広い地域に対応して、相続をサポートしている不動産会社です。司法書士や行政書士、土地家屋調査士、税理士といった各分野の専門家と連携し、生前の備えから相続発生後の対応まで幅広くサポートが可能です。相続に関してお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
